自分自身薄毛で悩み、東京にある親和クリニック新宿院で自毛植毛手術を受けました。それで悩みの多くの部分は解消されたのですが、だからこそ、髪の毛のことをよく知り、正しいケアを心がけて行きたいと考えています。そこで、個人的に調べた髪の知識をこのレポートで報告したいと思います。
血管が少ない頭頂部は血流が低下しやすい
男性の薄毛の原因としては、皮脂の過剰分泌、睡眠不足、ストレス、喫煙、飲酒、運動不足、栄養バランスの乱れ、体の冷えなどがあげられていますが、これらを抑えて男性の毛髪の変化に圧倒的に影響を与えているのは、頭皮の血流と男性ホルモンです。頭皮の部位には特徴があり、どの影響を大きく受けているのかによって、薄毛の状態が変わってきます。その変化の状態はO型、M型、C型、これらの3タイプが進んだU型に大きく分けられています。
薄毛のタイプのうち頭頂部の広い範囲が丸く目立ってくるO型は、頭皮の血流が低下することが主な原因となっているものです。毛髪は毛根になる毛母細胞が細胞分裂を起こすことによって形づくられています。この分裂が盛んになるほど成長が早くなり、自然に抜けても次の毛髪が補われるようになります。
毛母細胞の分裂にシグナルを伝えているのは、毛母細胞の血管に近いところにある毛乳頭細胞ですが、毛乳頭細胞に必要な栄養や酸素は毛細血管の血液によって運ばれてきます。 この頭皮の毛細血管の中の血液の流れがよければ、栄養と酸素が充分に届けられて、毛母細胞の分裂も盛んになっていきます。頭皮には毛細血管が比較的多く通っているのですが、頭頂部には毛細血管が少なくて、血流が低下すると分裂が遅くなります。そのため、抜け毛をカバーできなくなることから薄くなっていくという特徴があるのです。
なぜ男性ホルモンが影響するのか
男性ホルモンの影響を強く受けているのはM型です、額の生え際から変化していって地肌がM字に見えるところから名付けられました。薄毛は20歳以上の男性の半分以上が気にしているという調査結果があるのですが、薄毛のタイプの中ではM型が最も多く、おでこが広くなる、いわゆる天然剃り込みで悩んでいる人は若い人ほど多くなっています。
これは進行が早いというよりも、こめかみは毛量が少ないために、少しの変化でも急激に薄くなったように見えることが関係しています。 薄毛に影響する男性ホルモンの中で毛髪に関係しているのはテストステロンだというのは、よく知られていることですが、テストステロンそのものが薄毛に影響を与えているわけではありません。 テストステロンは、5αリダクターゼという酵素によってDHT(デヒドロテストステロン)に変化します。DHTは毛乳頭細胞に影響を与えて、毛母細胞が成長するのを抑制します。つまり、仕組みはO型とは違っていても、結果としてO型もM型も毛母細胞の分裂が抑えられているために薄毛になっていくということです。
前頭部の薄毛は変化が激しい
次のC型は前頭部から薄くなっていくタイプですが、これにもDHTが影響しています。前頭部にはテストステロンをDHTに変化させる作用がある5αリダクターゼが多く存在しているので、毛母細胞の成長が抑制されやすい部位となっています。このC型がM型と違っているのは、男性ホルモンの影響だけでなく、血流低下の影響も強く受けていることです。 O型もM型も進んでいくと、おでこ全体が後退したようになっていく、いわゆるU型になっていくのですが、その進行がC型は早い傾向があります。
男性特有の薄毛は、頭皮の血流低下と男性ホルモンの影響を受けていて、その両方が重なると早く変化が現れるようになるということです。 男性ホルモンの影響は、なかなかストップをかけにくいところがあるのですが、最新の研究によってミネラルの亜鉛が5αリダクターゼの作用を抑制して、DHTによる毛母細胞の分裂の悪影響を抑えてくれることがわかってきています。亜鉛のプラス効果については別に機会に紹介しますが、多く含まれている食品は魚介類、肉類、海藻、豆類、種実類などで、特に多いのはカキ、うなぎの蒲焼、豚レバーです。 こういった対策と同時に、変化を遅らせるためには頭皮の血流促進も必要です。
これは、自毛植毛手術をした髪も同様ですので、摂取を心がけて行きたいと思います。