毛髪の意識にもある県民性

県民性という言葉があります。各都道府県の県民の性質や行動などで示す傾向を指していますが、毛髪の意識について、これまで県民性が調査されることはありませんでした。
これにチャレンジしたのがアデランスで、47都道府県各104人(20〜60代の男女計4888人)を対象に髪に関する意識調査をインターネット調査で実施しました。

親和クリニック新宿院で自毛植毛手術をした私もこの調査には興味があります。せっかくなので、結果を紹介したいと思います。  

気になる状態とケアにかける金との関係  

まずは全体調査として髪の悩みについて聞いたところ(複数回答)、「白髪」が46.7%とトップで、次いで「髪のパサつき」が33.3%、「薄毛、抜け毛」が28.8%、「くせ毛」が27.0%と多くを占めていました。「髪の悩みはない」というのは14.1%でした。
地域性をみると、髪の悩みがあると回答した割合が高いのは中部地方(88.3%)で、最も少ない関東地方(85.3%)と比べて5%ほどの差が出ていました。
回答率が高かった「白髪」「髪のパサつき」「薄毛・抜け毛」の項目について都道府県別にみると、白髪の悩みが多いのは静岡県(57.7%)、鹿児島県(57.7%)、福岡県(54.8%)、高知県(53.8%)、佐賀県(53.8%)の順で、白髪の悩みが少ないのは広島県(35.6%)、愛媛県(37.5%)、山梨県(38.5%)、青森県(39.4%)、福井県(40.4%)の順でした。 髪のパサつきの悩みが多いのは長崎県(42.3%)、東京都(41.3%)、宮崎県(41.3%)、宮城県(38.5%)、岐阜県(38.5%)の順で、髪のパサつきの悩みが少ないのは秋田県(25.0%)、兵庫県(26.9%)、佐賀県(26.9%)、福井県(27.9%)、新潟県(27.9%)の順でした。

薄毛と抜け毛の悩みが多いのは滋賀県(42.3%)、茨城県(39.4%)、石川県(39.4%)、岡山県(35.6%)、秋田県(34.6%)、福島県(34.6%)、和歌山県(34.6%)の順で、薄毛と抜け毛の悩みが少ないのは栃木県(19.2%)、山形県(21.2%)、島根県(21.2%)、鹿児島県(21.2%)、千葉県(22.1%)の順でした。

ヘアケアにかける平均金額についても聞いていますが、月5000円未満が83.2%と最も多く、それ以上をかけている人は少数でした。都道府県別に月5000円未満と回答した割合が高い「ヘアケア節約志向県」と月5000円以上と回答した割合が高い「ヘアケア贅沢志向県」に分類したところ、「ヘアケア節約志向県」は宮崎県(89.4%)、北海道(88.5%)、長崎県(88.5%)、沖縄県(88.5%)、秋田県(87.5%)の順で、ある程度の地域傾向がみられます。
「ヘアケア贅沢志向県」は広島県(23.1%)、千葉県(22.1%)、東京都(22.1%)、香川県(22.1%)、福井県(21.2%)、長野県(21.2%)、三重県(21.2%)の順でした。上位は都市部が多いものの、地方が続いていて、傾向分析は難しいようです。  

ヘアケアにみえる県民性

具体的なヘアケアについての質問(複数回答)について、全国的に多かった回答は「スカルプシャンプー/トリートメント」(23.2%)でした。次いで、「頭皮マッサージ」(14.9%)、「育毛剤/発毛剤」(10.5%)、「AGA治療」(1.1%)の順となっていました。「何もしていない」と回答したのは62.1%もいて、気になる一方で特にケアをしていない人が多いということがわかります。
都道府県別に「育毛剤/発毛剤」と回答した人の割合をみたところ、滋賀県(17.3%)、東京都(15.4%)、岩手県(14.4%)、和歌山県(14.4%)、鳥取県(14.4%)、香川県(14.4%)の順となっていました。滋賀県は薄毛・抜け毛で悩む県のトップで、和歌山県は5位になっています。また、東京都と香川県はヘアケアにお金をかけていることで2位となっています。

髪のセットに気合を入れるときについて質問(単一回答)していますが、全国では「友人、知人の結婚式」(35.5%)、「仕事関係」(13.1%)、「普段から気合を入れている」(9.0%)、「友人と遊びに行くとき」(8.1%)、「コンサートやお祭りなどイベントに行くとき」(8.0%)の順となっていました。

全国的には最も回答率が高い「友人、知人の結婚式」は都道府県別にみると、九州沖縄地方が41.8%と高く、最も少ない北海道の29.8%と比べると12%の開きが出ていました。全国平均以上では四国地方の39.9%、近畿地方の36.5%となっています。北海道は「仕事関係」が14.4%と東北地方と並んで多く、全国平均以上では関東地方の14.1%、中部地方の13.8%、中国地方の13.7%、近畿地方の13.6%の順でした。
「普段から気合を入れている」で全国平均以上だったのは、北海道が13.5%、近畿地方が11.7%、東北地方が9.8%、関東地方の9.6%の順でした。北海道と東北地方は日常的なケアを心がけている人が多いことがわかります。 ヘアスタイルを決めるときに最も重視することについても質問(単一回答)しています。全国では「自分に似合うかどうか」(55.6%)、「スタイリングのしやすさ」(22.8%)、「美容師のアドバイス」(6.9%)、「異性からの印象/意見」(6.4%)となっていますが、都道府県別では中国地方が61.5%、近畿地方が57.9%、東北地方が57.2%と高い結果となっています。
他者からのアドバイスを重視する傾向が強かったのは、「美容師のアドバイス」が8.5%、「異性からの印象/意見」が8.4%であった中部地方でした。  

参考)
髪に関する意識調査
 https://www.aderans.co.jp/newsrelease/detail/20200813105235.html

 

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