FUTとは何か

FUT法は後頭部や側頭部から移植する毛髪をドナーとして、頭皮ごと薄く切除採取し、移植毛として細かく株分けし薄毛部分に移植する方法です。

この株分け作業は、熟練された技術を持つ医師や看護士が、短時間により綺麗で新鮮な株を作成します。こうして株分けされた株の移植で生着率の高い自毛植毛ではあります。しかしこれは現在主流ではありません。多くのクリニックではメスを使うFUT法より、メスを使わずに傷跡も最小限にすることができるFUE法に切り替えています。

技術のない頃はFUTが良かったのですが、機器の進化などにより移り変わったということです。

例えば親和クリニック等ではメインとしては行っていないなど主流ではありませんが、根強い人気を誇るFUTついてご説明いたします。

FUTについて

ある一定の年代の人にとっては植毛というとメスを使い、頭皮ごと採取するFUT法のことだと認識しているかもしれません。しかし今は時代が変わりました。理由は先述した通りです。ここで私が伝えたいのは常識というものは常に変わるということです。植毛業界でも技術革新によりこのことが起こったと認識しております。

分かりやすいように一例をあげます。かつて石油は「あと30年でなくなる」と言われていました。しかし実際はどうでしょうか。石油はなくなるどころかコロナ禍では意図的に増産され、価格を大幅に下げました。2021年5月は需要も増え、価格こそ値上がりしましたが、石油が枯渇するという話は聞かなくなりました。これはどうしてでしょうか。これには二つ理由があります。一つはメキシコあたりで新たな油田が見つかったこと。もう一つはシェールガスという地中深くの石油が採取できるようになったという技術革新が起こったということです。

つまり私たちが幼いころに聞いた石油がなくなるという表現は条件つきだったということです。

「(今の技術で採取可能な場所にある石油は)30年後になくなる」ということだったみたいです。

植毛業界も同じです。かつては毛髪を効率よく採取する技術がなかったため、FUT法がもてはやされました。しかし頭部に大きな傷が残る、職場復帰が遅れるなどの理由により、最近では主流ではなくなりつつあります。

 

FUSS(FUT)法のメリット等

FUSS法とも呼びます。メスを使い頭皮を部分的に切り取ります。前時代の術式と比較すると身体へのダメージは軽減されるようになりました。しかし、メスを使い皮膚を大きく切るので、傷跡は残ります。結局1回の手術で移植できる株数には限界があるということなのです。密度をより濃く実現させるためには、複数回の手術が必要です。術後の痛みも強く出ることがあります。

FUE法について

主流のFUE法についてもご説明します。極小のパンチを使い、頭皮からドナーをくり抜き、移植する植毛です。 傷跡はかなり小さくできるようになりました。FUSS法に比べると痛みも軽減されています。そして採取した部分の傷痕も数日で自然治癒されるのです。頭皮のダメージを抑えることが出来ます。

 

まとめ

FUTはかつては主流でしたが、現在はそうではない理由などが分かったかと思います。しかしFUT法が今後まったく必要なくなるかといえばそうではないでしょう。なぜかというと技術革新により今度はFUT側の技術が主流になるということもありうるからです。大切なのは情報収集を怠らないことです。新しい植毛についてのニュースを聞いたら、東京新宿の親和クリニック新宿院などの植毛クリニックに話を聞いてみるのもいいかもしれません。

自分一人で判断することはお勧めできませんので、医師らの意見を常に聞くほうが良いでしょう。