男性型脱毛症のAGAの対策

男性型脱毛症のAGAについては、随分と知られるようになってきました。テレビコマーシャルでも多く目にするようになり、他のメディアでも盛んに登場するようになっています。それだけ男性型脱毛症を気にする人が増えたという証拠であり、AGA対策も進んできたということでもあります。

AGAの実態を確認

AGAはandrogenetic alopeciaの略称で、男性ホルモンが関係した(androgenetic)脱毛症(alopecia)という意味となっています。男性ホルモンだけでなく、遺伝も関係していることが指摘されていますが、AGAは脱毛の仕方に一定のパターンがあることが確認されていて、特徴的な部位としては頭頂部と前頭部の脱毛が特に多くなっています。
この男性によく見られる薄毛パターンが起こるのは、単に抜け毛が増えているということではなくて、抜けたあとの毛髪が伸びる期間が短くなって、充分に伸びきる前に抜けているという状態が起こっています。毛髪の成長のヘアサイクルでいうと、成長期、退行期、休止期を繰り返しています。このうちの成長期は通常は2年から長い人では6年にもなっているのですが、重要な成長期が短くなって、脱毛の数が変わらなければ、だんだんと薄毛になっていくのは当然のことです。
毛髪は伸びる期間が長くなるほど太く、丈夫になっていくので、元気な毛髪の特徴とされるハリやコシがなくなり、細くて弱い毛髪になっていきます。
まるで赤ちゃんのような毛髪とたとえられることもあるのですが、そこから頭頂部と前頭部の毛髪が大人の状態になり切らずに、抜けていくことになります。太く育った毛髪が抜けることとは違って、枕についた毛髪や床に落ちた毛髪の本数が増えたことに気づくことは少なく、気がついたときには随分と薄くなっていたということも少なくありません。そのために対策が遅れがちになるのもAGAの特徴といえます。
AGAは全国で1260万人もいるとされ、男性の20%ほどにもなります。これは年齢に関係なく男性の数と比較した割合で、成人男性だけで比べたら25%を超えています。さらに20〜69歳というAGAの中心年齢となると、約4200万人もいて、これは3人に1人の割合にもなっています。
AGAを気にかけていなければ改善のためのケアや自毛植毛を考えるところまでは行かないわけですが、気にかけているのは約800万人、そして何らかの対策をしている人は約650万人になるといいます。
AGAは男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)が影響していて、脱毛した部分はDHTが高濃度になっています。特に高濃度になりやすいのが頭頂部と前頭部で、このDHTが成長期を短くする原因となっています。

AGAでの通院がコロナ禍で増えた

実際に、どんなAGA対策をしているのかについては、これまでに複数の調査が行われてきましたが、そのほとんどは利用者側に対するものでした。どのような対策をしているのかということに大きく影響しているのは、AGA対策をプロとして実施している専門家のアドバイスです。これに関する調査として、アルファウェイが「AGAと対策」のテーマで1013人の医師を対象にしたインターネット調査を行っています。
「AGAで来院する患者は、5年前と比べて増えていますか?」との質問については、「増えた」が52.1%、「減った」が26.3%、「変わらない」が21.6%という結果で、薄毛で相談に来る人はコロナ禍の影響があったはずですが、それでも通院する人が増えているのは、テレビコマーシャルなどでの認知度のアップが関係しているようです。
コロナ禍でストレスが高まって薄毛を気にする人が増えたことや、逆にコロナ禍で時間が取れるようになったことで通院する機会が増えたということもあります。
次に薄毛で相談に来る人の年齢について、「AGAで初めて来院する患者のうち、最も多い年代を教えてください」との質問がされていますが、20代が8.8%、30代が32.9%、40代が39.5%、50代が15.3%、60代が2.4%、70代以上が1.1%となっていました。
続いて、「AGA治療で特に活用されている治療法・施術について教えてください」との質問をしています。これは上位3つまでをあげる(複数回答)ように求めていますが、内服薬が57.3%、外用薬42.7%、専用のヘアケアグッズの使用が30.6%、LEDなどの機械治療が21.9%、植毛が21.0%、成長因子・再生医療が9.6%、ヘアタトゥーが6.1%となっていました。AGA治療で来院した患者に、自毛植毛をはじめとした植毛をすすめているのは、他の治療法では効果がない人が多いこと、それだけ自毛植毛の効果が認められているという結果とみられます。
「AGAと診断された場合、まず取り組むべきことを教えてください」と、これも上位3つまでの回答を求めています。最も多いのは「規則正しい生活をする」が43.9%、「喫煙を控える」が33.3%、「十分な睡眠をとる」が31.6%、「食生活の改善」が31.3%、「飲酒を控える」が23.4%、「適度なストレス解消」が15.5%、「適度な運動をする」が13.8%、「紫外線対策」が11.2%、「ヘアケアアイテムの見直し」が8.8%、「定期的な通院」が5.8%の順となっていました。
自毛植毛のような根本的な治療法を選択する場合でも、このようなケアをしないで良いということではなくて、いつまでの元気な毛髪でいるためには、基本的な健康生活は続けたいということです。

AGAと対策
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000051847.html